どーしよーもないけど何とかなる

日々の恋愛、身体の事、コミュニケーション障害の事、美容の事などなど。その時の気分で書きなぐります!

奢られるか奢られないか、を前向きに。

「奢りじゃなかった」

年齢を重ねて図々しい事を思うようになった時、私も、勿論そう感じた。初めてお会計に「え?」と一瞬ビックリしたのは、学生の時。先生が、私を含む3、4人の生徒と一緒に食事した時だ。「ああ、1000円ずつ出して。」と言われた。先生は、現役の文屋で、テレビにも良くコメンテーターとして出演している。学校の先生の仕事は兼任だ。学者一本の先生方よりも経済的には不自由しない人だったし、むしろ富裕層の人間だった。

その場にいた先輩もヒソヒソ声で「皆、ごめんな、今度メシ行こうぜ、ウチら(先輩方)で奢るからさ!」と申し訳なさそうに言った。

でも、今なら「奢らない人間の心理」はよく解る。

何故なら、私も相手にそういうリアクションをさせてしまったからだ。

私は進学したけれど、友達は進学せず、そのまま就職した。彼女は22歳新卒1年目、私も22歳まだ学生。

積もる話を沢山して、今だから話せる事、みたいな類の話題でお互いアレコレと他人様の下世話の話をしながら笑いあって…女の世界だよなあって思ったっけ。お互いに楽しい時間を過ごしたと思う。でも、彼女の笑顔が一瞬凍った時。お会計の時だ。店員から伝票を渡されて、数字を見て、割り勘を暗算して「あ!〇〇だって!」と言って、割り勘の値段を私は提示した。彼女は、ようやくピンと来て、無言で財布を出した。

その後、彼女はずっと無言で。話しかけてもぎこちない雰囲気で。食事中に「またお茶しようね」と話していたのに、メールでは「うんそうだねー。時間が合えば!」になった。

同級生の女の子で、これなんだ。彼女から見て、進学した私がお金を払う、(何か勘違いしているが)エリート街道をゆく人間だとして(ガチで違う。)、彼女独自のフィルターを通して、私を見ていたんだ。

でも、私も奢る時もあった。それは、昼休みという貴重な時間を割いてお話を聞いてくれて有難う、仕事終わりの時間を使って、食事に付き合ってくれて有難う、という意味も込めて後輩には奢る。

それから、私のキャリアプランやお互い仕事に邁進しようと一緒に高められる戦友?(遠方から来て滅多に会える人じゃない)みたいな時は、御馳走したり、手土産を持っていく。

きっと、人って「この人は!」と思えたら、仲良くなりたいから自然とおもてなしするし、逆に「そんなことしなくても、既にお互い旧知の仲で笑い合える間柄だよね」って時は普通に割り勘をする。

男女で言うと「釣った魚には餌をやらない」になるのかもしれないけれど…。女の子同士で元同級生との食事、そういう下心では無いんだけれどなあ…。

でも、そう考えたら良く解ってきた。

男性に対して「奢らないのか…」と思ったら、自分はどういう目で見られているか。自分の市場価値が会計時に露呈する。

日本では、格差があまり露骨に出にくいから、民度や身の丈が、所作や言動が余程「節操ない」感じでなければ、解りにくい。

けれど、だからこそ、その人の「人となり」と、自分の「市場価値」が会計時に解ると思うんだ。逆に言うと、チャンスだと思う。

男性は女性や後輩に奢るのが教養だと思っていたけれど、一般社会では余程の人間じゃ無ければ通用しない。それは私も、同級生の旧友に対してもそうだったから、男性は奢るべきだなんて思えなくなった。

デートに誘っておいて、「奢られなかった」場合、自分は面接に落ちた、と思って良いし、「取り敢えず彼女作って・条件はまあ良いからキープ」スタンスのノリ。

お茶に誘っておいて、「奢られなかった」場合、今後のライフイベントにおいて大切な友人の一人としてこれからも学友として仲良くしたい、と思って良いと思う。ただし!誘った側は手土産は持っていく。これな。

お茶に誘われて、「奢られた」場合、ここから仲良くスタートしましょう。これからも宜しくね。の儀式だと思う。次回はコッチが奢るんだぞ!!

だから、会計時って、自分の商品価値が露呈する、結構なチャンスだと思うんだよな。

デートで女の子の方から「今日、割り勘な」と言われて内心「をいをい当たり前だろうw」と思われたら、一般社会において、その女の子はそこまで本命では無いという事になるし、彼女自身も自覚できるだろう。

「いやいやいやいや!男に恥をかかせないで下さい」となったら、一般社会において、その女の子は本命かそれに準ずる女性だし、あるいは教養として身に付けている男性だ。(良い人かどうかは別として!)

教養がある、出すものすべて出す人であっても、悪い男性は居るからなあ(苦笑)

そこはまた別の話なんだけれども。見極められるか、って事ね。会計時にキチンと解るって事で。